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200倍返しコラム お題『忘年会』


 忘年会とは、年を忘れるものらしい。

 本来は「その一年」を忘れるためのものなんだろうけど、たま〜に、というかしばしば見つけるのが「自分の年」つまり年齢を忘れちゃってる人だ。

 それは悪い場合もあるが、良い場合もある。

 僕は今年も多くの忘年会(もどき含む)に参加したが、一番強烈だったのが、平均年齢六十歳以上のオジサマ三十人との忘年会。最年長は八十歳に近い。下手しなくてもお爺ちゃんだ。

 なんでそんな場にいたのかの説明は省くが、まぁこの人たちが、呑めや歌えやで元気いっぱい。僕たち二十代〜三十代の年少組六人は、そんなオジ様たちのために酒を作る、配る、カラオケを入れる、肩を揉む、入れ歯を洗う、ヅラを直す……途中から嘘も混じっている。とにかく気を遣う。

 その代わり、オジ様たちのほうも、労ってくれるし気を配ってくれる。その集まりは、基本的に良い人、と言うよりは人の良い集まりなので、酒の席だからといってこちらが無礼なことをしなければ、あちらも説教だの叱りつけるだのは無い。

 こうして年長者に楽しんで貰えている、っていうのは、若者としての誉れだと思う。その店は貸し切りだったのだが、まさに年齢を忘れた、まったりとして、それでいて元気という不思議な空間がそこに出来あがっていた。

 年寄りになると、どうしても年甲斐も無く、なんて言われるけれど、それぐらい健康に、年なんて関係無く、若者にも好かれるような年の取り方をしたいものだ。

(以上、全文600文字÷テーマ「忘年会」3文字で200倍返し!)


註:書いたのが昨年末のため、時間表記のおかしな部分があります。

<2002年1月11日 ともさく>

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